~If~ 炭素の消えた世界とは?
脱炭素社会、カーボンニュートラル…。
何かと炭素にまつわるネガティブな言葉を耳にする機会が増えている昨今。
もしかすると、皆さんも「炭素は悪だ!」と思われているのではないでしょうか。
誤解されている方も多いかもしれませんが、私たちが作っている炭素製品の"炭素"と脱炭素社会の"炭素"は、炭素違い。
脱炭素社会は地球温暖化の要因となっている温室効果ガス(主に二酸化炭素)の排出量ゼロを目指す社会のことを指します。
人体における炭素の構成比率は約20%とも言われており、炭素がなくなってしまったら、我々は人ではいられません。
同様にもし炭素製品が世の中から無くなってしまったら、どのような問題が起こるのでしょうか?
このページで少し触れてみたいと思います。
街では...
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交通インフラが麻痺する
電車は屋根に設置されているパンタグラフと呼ばれる設備から給電されており、電線と接触する部分にカーボンすり板が利用されています。東洋炭素のすり板は多くの鉄道会社に採用されていますが、このカーボンすり板がなくなってしまうと、電車の運行に大きな支障をきたします。
お店では...
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流通がストップする
自動車のパーツや飛行機のエンジン部品を製造する過程でも、多数の炭素製品が使われています。炭素製品がなくなると、交通手段が麻痺してしまうと同時に、陸送や空輸といった貨物の輸送もストップしてしまいます。流通が止まると、どうなるか…。あらゆるお店から商品がなくなり、たちまち世の中がパニックに陥ってしまいます。
家庭では...
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電化製品が使えなくなる
スマートフォンを筆頭に、現代の電化製品には半導体が欠かせません。この半導体の製造を支えているのも炭素製品です。コストをかければ希少な金属などの代替材料は存在しているのですが、半導体の価格上昇は数倍程度では済みません。もし炭素製品がなければ、皆さんがスマートフォンを気軽に購入できるような価格にはなっていないことでしょう。
社会では...
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文明社会が終焉する
高速通信を実現する光ファイバーの製造にも炭素製品は必要不可欠です。光ファイバーが製造できなくなると、画像や動画といった大容量データの送受信が不可能となり、インターネット以前の社会に戻ってしまいます。ゲームのオンライン対戦なんてもってのほか。それで済むならまだ良いほうです。また電化製品に多く利用されているモーターにも炭素製品が使用されているため、例えば全自動洗濯機から手洗いの洗濯板になるなんてことも。つまり炭素製品が消えると、今から100年ほど昔の生活に戻ると言っても過言ではないかもしれません。