東洋炭素のモノづくり

東洋炭素の舞台裏

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研究開発への情熱が、高水準の技術力を磨いています。

等方性黒鉛に端を発する、新しい開発テーマの飽くなき挑戦。
それが東洋炭素のパイオニア精神を育み、カーボン業界のリーダーとしての地位を築きあげてきました。常に高水準の技術と製品へのニーズに応える研究開発体制が、私たちの誇りです。


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最先端の分析技術と豊富な経験をもつ技術者がお客様の期待を超える提案を実現

東洋炭素の研究開発テーマとは

カーボンのスペシャリストとしての私たちに期待されるのは、高水準の技術と信頼性の高い製品を提供すること。そのため最先端に照準を合わせた研究開発に日夜取り組んでいます。研究開発テーマは、炭素素材そのものの特性の追求と新しい応用の創造に代表されます。従来の素材に代わる可能性を求めて、世界のユーザーとの共同研究や、新しい分野の製品開発へも積極的にチャレンジしています。

製品開発を支える基礎研究

豊富なラインアップを誇る東洋炭素製品の各種グレードは、基礎研究なくしては提供できないものです。近年は産業分野の高度化にともなって、ユーザーの要求レベルも高まり多様化をたどる一方、いかなる条件下でも対応できる素材開発が必須となっています。東洋炭素では、基礎研究で培った膨大な分析データをもとにあらゆるグレード特性を引き出し、製造工程へフィードバックしています。

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有限要素法(FEM解析例)

東洋炭素の分析解析技術

東洋炭素は、高精度の分析機器と解析技術によって得られた蓄積データをもとに、基礎技術や要素技術の強化に努め、 既存製品の品質向上や新素材の開発、新分野の研究開発を進めています。また、お客様と一緒になって製品についての設計・分析・検証を行い、顧客ニーズに迅速かつ的確に対応し、安心してご使用いただくための技術サービスに力を入れています。

分析装置例

熱分析
1.示差熱天秤(TG/DTA)
各種雰囲気下で試料を昇温しながら試料の質量変化と発熱・吸熱量を測定します。
2.熱膨張率測定装置
試料を加熱して、圧縮荷重法で棒状・板状試料の熱膨張率を測定します。
3.レーザーフラッシュ法熱定数測定装置
試料表面にレーザーを瞬間照射し、その裏面の温度上昇を調べる事により、物質の熱拡散率を測定します。高温度での熱伝導率が得られます。
4.酸化消耗試験装置
一定温度下での試料の質量変化を測定し、製品の耐酸化性能を評価します。

元素分析
1.蛍光Ⅹ線分析装置(XRF)
Ⅹ線を照射して発生する元素固有の蛍光Ⅹ線を検出することにより試料内の元素量を分析します。
2.ICP発光分光装置(ICP-AES)
試料中の成分をプラズマ中で発光させ、分光することにより試料内の元素含有量を分析します。
3.イオウ分析
試料中のイオウ量を測定します。

形態観察
1.走査型電子顕微鏡(SEM)とⅩ線分析装置(EDX)
電子線を試料に照射したときに、試料から放出される二次電子を検出して影像化します。さらに観察した表面の元素分布を分析できます。
2.偏光顕微鏡
直行ニコル下での顕微鏡観察により、固体の結晶配向の情報を得ます。

構造分析
1.Ⅹ線回折装置(XRD)
試料にⅩ線を照射し、回折したⅩ線強度を解析して試料内部の結晶構造を測定します。
2.ラマン分光装置
試料にレーザー光を照射し、散乱光のスペクトルを解析することにより、分子の構造を測定します。

材料物性(物理特性)
1.材料試験機
引張・圧縮・曲げ強度・弾性率を測定します。
2.水銀ポロシメータ
水銀に圧力を加えて試料細孔中へ圧入し、圧力と侵入した水銀容積の関係から試料の細孔分布を得ます。
3.窒素吸着測定装置
77Kでの試料の窒素物理吸着量を容量法で測定し、相対圧と吸着量の関係から試料の比表面積および細孔分布を得ます。